よりひろい フロントエンド
Author : Kazuhiro Hara
Author : Kazuhiro Hara
Fri Dec 12 2025

visionOS TC そして LODGE XR “Tech” Talk #2 に参加してきて考えるこの先

visionOS TC 記念撮影の様子

12月6日と7日で行われた visionOS TC 2025 そして9日に行われた LODGE XR Tech Talk #2 - visionOS は個人的には地続きのイベントだったと思っており、どちらも参加してきて、イベント中に考えたことなどを書いてみる。

visionOS TC にはプロポーザル方式で登壇者を広く募集する仕組みがとられており、そこの最終結果には残らなかったことはこちらのエントリに書いたとおりである。

LODGE XR Tech Talk #2 - visionOS は visionOS TC で聞けなかったセッションを聞けるというイベントということもあって、ありがたいことに登壇の機会をいただくことができた。お蔵入りにならなかったので感謝しきれない。この話は後ほど。

さて、実は visionOS TC の前の12月1日から3日までの間には XR Kaigi が開催されており、そこにも行ってきたのだが、特徴に意外と Vision Pro を使った展示は少なかったというのがあったと思う。

やはり Meta Quest 系は強い。Vision Pro がデバイス価格が高いということもあるが visionOS 向けのソリューションはまだそれほどビジネスにならないと判断したのだろうか。とにかく少なかった。取材という形でほとんどのブースを見て回っての感想である。

visionOS TC で印象に残るプレゼンに主催者の服部さんの「Apple Vision Pro に未来はあるのか?」というメッセージがあった。ビジネスという立場からみると未来をあまり感じられないという人も結構いるのではないかと思う。Android XR という強力なライバルも出てきている。

ただ、自分としては今後も visionOS 推しで行く予定だったりする。ちょっと理由を書いてみる。

いま個人的に推しているデバイスは Vision Pro と Even G1 なのだが、「Vision Pro は現在考えられる XR の理想系のスペックをもっており、いずれ他のデバイスも Vision Pro のようなスペックを持つだろうが現実はまだ」というのが自分の感想であり、とにかく理想の XR ユーザー体験はなんだろうを追求する場としては Vision Pro は最もふさわしいと思っている。

逆に Even G1 は「バッテリーが1日持って、普通のメガネと見分けがつかないくらいの理想の筐体を持ったディスプレイ搭載 XR デバイスの現実解」だととらえている。筐体として理想を追求すると、スマホ連携は仕方ないし、ディスプレイも単色になってしまうのは現実的には仕方ないということだ。

どちらもある意味においては理想を突っ走っており、それが一般普及型なのかというとどちらもきっと違うだろうとも思う。ただ、いずれは Even G1 のような筐体を持ち Vision Pro のような性能を持つ XR デバイスが登場するのは間違いない。

LODGE XR Tech Talk #2 - visionOS にて無事登壇できた

そんなことを visionOS TC で考えていたところ、前日くらいになって LODGE XR Tech Talk の主催者さんよりプロポーザルに応募した LT のテーマで登壇してみないかという依頼をうけた。大変ありがたい申し出だったのでもちろん喜んで快諾した。

発表スライドは以下。

今回の登壇で扱う EOS R50 V と R5 Mark II は Canon であるが、Canon のカメラは以前にもう一つだけ買ったことがあった。

当日の充実した小道具の数々

XH-A1 という業務用のビデオカメラである。この写真にて三脚に乗っているビデオカメラがそれだ。

2006年発売のこの機種は自分の記憶が確かなら結構売れていろいろなところで使われたはずである。自分が購入したのは2008年くらい。Ustream 番組の配信に使ったりなどをしたがその後部屋の奥底に眠ったままになっており、今週まで日の目をみることがなかった。

個人的な想いとしてこいつの正式な引退式もやってやろうと思い、今回のタイミングでカメラを自分の隣においておくことにした。ひょっとしたら Canon カメラのセッションなどもうこの先やらないかもしれないからだ。セッション上では 8K 撮影ができる R5 Mark II との比較として、最初買ったカメラは HDV (1440 x 1080) という規格で録画していたんですよという話を導入部でおこなった。

このカメラ、購入時は活躍したもののしばらくして使わなくなってしまった。使う機会や活かす方法などいくらでもあったのに、である。これはしつこく深く使ってみるというのをしなかったからだと個人的には思っていて、次の何かが出たときにそれに飛びついてつくというのを繰り返しているといつまでも深掘りできない。

Vision Pro 上での VR180 ビデオ / 写真ともにまだまだ発展途上の段階だと思う。そしてこの分野の最新形を見たければ Apple TV Immersive をみるのが一番なのではないだろうか。配信される番組も回を追うごとに手が込んだものになっていっている。未来のいまを考えるなら Vision Pro なのではないかと思う。そして自分自身は今持っているデバイスで深掘りをしていこうと思う。

EvenEventvisionOSVision ProXR

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いろいろやっている自分を一言で表す言葉として「より広いフロントエンド」を思いつきました。このサイトではこの言葉を中心に ウェブ、XR、UI デザイン、バックエンド、インフラストラクチャーやその周辺のことを興味の赴くまま広くディスカバリーしていきます

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